5病棟は内科(血液・造血器疾患・肝疾患)、化学療法部門、呼吸器内科、放射線科の病棟です。
当病棟の診療科では、化学療法を主として輸血療法、放射線療法などが行われます。化学療法を行う患者の皆様にはパンフレットを使用し、日常生活指導や骨髄抑制時事の感染予防対策など分かりやすく説明しています。疾患や治療により感染しやすい状態になるため、無菌槽流装置の使用を行い、無菌室を4室設備して治療を行なっています。肝臓疾患の治療では血管造影、インターフェロン療法や化学療法等が主に行われています。
看護体制は受け持ち看護制をとっており、入院が長期に及ぶ患者さんもいるため、受け持ち看護師が中心となり、誕生日会の開催など患者さんの生活に寄り添った看護の提供に努めています。
【無菌室についてご案内】
無菌槽流装置を使用し、入口は2重扉になっています。手洗い・手指消毒を行い、マスクをして入室します。他の病室と違い、埃が溜まらないようにスクリーンを使用しています。天井には空気清浄機が設置されています。患者の皆様の病状により、御面会の制限をさせていただく場合があります。
当院の手術室では年間約2200件の手術を行っています。また、約360件の緊急手術にも対応しています。
外科・呼吸器外科・産婦人科・泌尿器科・整形外科・リウマチ科・耳鼻咽喉科・歯科口腔外科の手術を行っています。
手術スタッフは、「安心して手術が受けられ、安全に終了する」ことを念頭に置き、プロ意識を持って、仕事に取り組んでいます。患者の皆様との関わりを大切にしており、術前・術後訪問では、患者さんの気持ちに寄り添うことを心掛けています。
中央材料室は、オートクレーブ2台、ステラッツド1台を有し、医材の滅菌、保管、供給を行い、診察や処置、手術が安全に行われるように、滅菌物の取扱いに細心の注意を払っています。
新生児集中ケア認定看護師の役割
予定より早く生まれた早産児や小さく生まれた低出生体重児、大きく生まれても何らかの理由で入院する新生児は、救命や集中治療が必要な状態です。刻々と病態が変化する急性期において、呼吸循環の安定化を目指して集中ケアを行う事が最も大きな役割です。また、新しく生まれた生命と両親にとってNICUは家族としてのスタートの場でもあります。子どもと両親が、家族としての絆を形成していけるように支援する役割も担っています。
活動内容
・ハイリスク新生児の集中ケアの実践
病態変化の予測、重篤化の予防、生理学的安定化、神経学的発達の促進、ストレス軽減
・親子関係構築への支援
言葉を話せない子どもの代弁者となり、危機状態にあるご両親へ支援
・新生児看護確立への取り組み
新生児看護能力開発プログラム(ラダー教育)の作成と実施、ケア実践を通じての指導と相談、最新の知識に基づいた看護基準とマニュアルの作成
・呼吸サポートチーム(RST)メンバーとしての活動
毎週1回のRSTラウンドへの参加、RST主催の人工呼吸器関連研修の開催
皮膚・排泄ケア認定看護師の役割
皮膚に関連する創傷および排泄に関するストーマ・失禁での問題点をアセスメントし、患者に応じたケアの実践、相談に応じます。実践の対象は、患者・家族だけでなく、地域の病院・介護施設・訪問看護ステーションを利用される方々とスタッフの方々です。
具体的には、創傷・褥瘡のケアだけでなく皮膚障害が発生する前からのスキンケア、皮膚障害発生後のケア、ストーマ造設前後のケア、排泄障害に応じた排泄管理の提案や失禁用品の紹介などを行い、快適な生活が送れるように皆様と一緒にさせて頂きます。
活動内容
・褥瘡対策委員会・NST委員会の中で、医師・管理栄養士・薬剤師・理学療法士・看護師・医事など幅広い職種と協力して褥瘡の改善を目的として活動する
・褥瘡・創傷及び失禁に伴い生じる問題をアセスメントし、適切なケアの方法を実践・指導し、相談に応じる
・排泄障害の病態を理解し、個々に応じた排泄管理を患者及び看護師に提案する。
・院内看護師からの創傷ケアやストーマケアの相談だけでなく、地域の病院・介護施設・訪問看護ステーションからの相談も受け、患者・利用者の状態に応じたケアをともに考えて提案する
・毎週金曜日午後より(要予約)ストーマ外来でのストーマケアの実施・指導・相談を行う
感染管理認定看護師の役割
医療施設における、すべての人(患者さんやご家族、医療従事者)を感染から守るための活動を行います。感染症発生状況を把握し拡大防止のための対応と指導、職員への感染対策教育、病院環境の改善等を多職種と連携して行います。患者さんが安心して療養できるように感染防止活動を行い、医療の安全性と質の向上を図りたいと思います。
また、地域医療機関及び介護施設との連携を図り、感染防止対策の推進、強化を図ります。
活動内容
・感染症の発生状況把握および感染予防・対策の推進
・感染管理システムの構築
・医療関連サーベイランス(調査・監視)
・感染防止技術および感染防止対策の教育・指導
・職業感染防止
・感染に関するコンサルテーション(相談)
・施設管理(ファシリティー)
・地域医療機関と連携し、感染対策・管理に関するセミナーの開催
がん化学療法看護認定看護師の役割
がん化学療法を行う患者が治療を納得して、かつ安全に、そして少しでも苦痛を少なく治療を受けられるようにお手伝いします。具体的には、化学療法を受ける患者に関わり、治療の意思決定やがん化学療法の投与管理、個別的な症状マネジメント、患者教育などを行います。また、がん化学療法看護において、他の看護職に対して実践的なモデルとなり、実践に関する指導や相談に対応します。
活動内容
・がん化学療法を受ける患者、家族が、十分で適切な情報のもとに意思決定できるように支援する
・がん化学療法の投与管理、副作用対策を安全かつ適正に行う
・がん化学療法を受ける患者・家族がセルフケア能力や化学療法中に起こる問題へのマネジメント能力を高められるように、看護援助を行う
・がん化学療法の実践を通して役割モデルを示し、看護スタッフに対して具体的な指導・助言を行う
・がん化学療法に伴う看護ケアについて、看護スタッフの具体的な相談にのる
・医師や薬剤師など他職種と協働し、チーム医療の推進を行う
がん性疼痛看護認定看護師の役割
がんによる苦痛(身体的苦痛だけでなく、心理的・社会的・スピリチュアルな苦痛)を総合的に判断し、苦痛緩和に必要な薬剤や副作用など理解し、適切に使用されるよう効果を評価して患者、家族のQOLやセルフケア向上に向けて、個別的なケアを行います。
また、看護師に対して観察、ケアの指導や相談を受け、水準の高い看護を実践できるような能力を育成していきます。病院内での他職種とのチーム医療や、地域の医療施設に対しても緩和ケアの知識、技術の指導、地域住民への緩和ケアの啓蒙など活動する役割があります。
活動内容
・患者、家族と面談:疼痛や不安などつらい状態にある患者、家族との面談により、薬剤やケアの工夫、精神的支援、セルフケア指導。
・病棟ラウンド:患者の状態から薬物の評価と検討、ケアの工夫など医師、看護師と相談し対応を検討。
・緩和ケア委員会:医師やコメディカル職員と共に会議を行い、病院等の組織や医療サービス提供システムを理解し、より質の高い医療を推進。
・看護師の指導:がん性疼痛看護の実践を通して、役割モデルを示し、看護師へ指導。
・相談:看護師や他職種、院内外から相談を受け、コンサルテーションや啓蒙活動を実施。
緩和ケア看護認定看護師の役割
患者様が感じる体の苦痛や心の苦痛を少しでも和らげられるよう、症状緩和やカウンセリングなどを行っています。患者様の思いやご家族のあり方、考え方は様々です。患者様・ご家族が生きるうえで大切にされているものや問題点を共有し、その方らしく過ごせるようにスタッフ間で話し合いながらケアの実践に努めています。
緩和ケアチームの活動を通して、症状マネジメントを行い、症状緩和のための看護ケアの方法を話し合いスタッフの知識の向上を目指しています。緩和ケアに関する個別の相談にも応じており、各病棟のラウンドも行っています。
活動内容
・コミュニケーションスキルを用いて緩和ケアを受ける患者・家族の価値観を理解し、価値観を尊重したケアを実践する
・毎週月曜日に緩和ケアチームで病棟をラウンドし、苦痛緩和の方法について助言・指導する。
・緩和ケアを受ける患者や、ケアを提供する看護師や他職種、院内外の医療従事者から相談を受け、コンサルテーションや啓蒙活動を実施する。
手術看護認定看護師の役割
手術看護は手術を受け退院するまでの周手術期の患者・家族を対象としています。手術室看護師は手術を受ける患者の身体的・精神的・社会的側面から患者をアセスメントし、患者が少しでも最良の状態で手術に臨めるよう支援します。手術中は手術侵襲を最小限にし、二次的合併症を予防するために看護実践しています。また、種々の医療機器モニターを把握し、五感を使ってフィジカルアセスメントをしながら、体温管理、体位管理などの術中看護を行っています。近年の手術医療は、外科医師、麻酔科医師、看護師、CEなどがそれぞれの専門性を活かし、その能力を十分に発揮して成り立っています。そのチームのマネジメントをするのも、手術看護認定看護師の大きな役割になっています。
活動内容
・手術を受ける患者の術前訪問、術中看護、術後訪問を通して質の高い周術期看護を提供する。
・術前訪問を通して患者の疾患の受容過程を支援し、非日常的である手術へ向けての身体面・心理面からアセスメントする。
・手術侵襲を最小限にし、二次的合併症を予防するための看護実践をする。
・術後訪問では、自ら実践した看護が適正であったかどうか評価し、病棟や外来への継続看護を実践する。
・院内看護師への周術期看護に関する相談に応じ、共に考え勉強会などでの教育をする。
・九州地区、宮崎県の手術看護認定看護師と共同し研修や勉強会を企画・運営する。
リンパ浮腫指導技能士の役割
乳がんや子宮がん、前立腺がんなどで、がんの転移を防ぐためにリンパ節郭清(かくせい)の手術をした後や、放射線や抗がん剤による治療の影響でリンパ管に障害を起こすと、手足にむくみが出てくることがあります。これをリンパ浮腫といいます。そのまま放置すると重だるさなどの苦痛を生じて歩行困難になったり、蜂窩織炎という炎症を発症することがあります。
当院では、リンパ浮腫で悩んでいる患者様やそのご家族に対して医師の指示のもとにケアや指導を行っています。
活動内容
・リンパ浮腫外来 火曜日(担当 森)、木曜日(担当 徳永)…1人 60分間
・日常生活指導やスキンケア指導、リンパドレナージ実施(セルフリンパドレナージ指導を含む)、弾性ストッキングの選定
・当院で前立腺がんの手術を行った入院患者様やそのご家族に、リンパ浮腫の予防指導を実施
・当院に浮腫のある患者様が入院している場合、浮腫による苦痛緩和のためのドレナージ介入(主治医の許可必要)
栄養サポートチーム専門療法士の役割
医師・メディカルスタッフ(看護師・薬剤師・管理栄養士・理学療法士・作業療法士・臨床検査技師など)の多職種チームです。それぞれの立場、役割から患者さんの栄養状態把握に努め、ディスカッションし、適切な栄養管理による栄養状態の改善を図り、治療効果を高められるようサポートしています。
活動内容
・栄養管理の第一歩は「口から食べること。」「腸管が使えるなら積極的に使う。」を目標に栄養管理の援助を行う。
・毎週木曜日にNSTカンファレンス・ラウンドを実施。
・栄養管理は全ての医療の基本であると考え、活動日以外でも、看護業務の傍ら、タイムリーな栄養管理ができるように、医師、病棟看護師と栄養管理について相談、検討を行う。
入院支援センターの紹介
入院支援センターは、入院予約の時点から、看護師・薬剤師・栄養士・地域医療連携室などの各職種が連携し、情報収集や情報提供を行い、入院までの患者さん・ご家族の心と体の準備や不安の軽減などの早期ケアを行うことを目的としています。
対象は入院予定の患者さん・ご家族で、入院目的に応じた必要物品の説明、食事や入院生活についての不安や心配事への対応を行っています。
更新日:2019.04.05
当院から患者の皆様へ
外来案内
セカンドオピニオン
入院・面会案内
がんサロン・健康講座
病院案内図(院内マップ)
がん相談支援センター
スキルラボセンター
地域連携
講演・研修(医療者向け)
職員・ボランティア募集
臨床研修センター