がん登録について
「がん登録」とは、がんの診断、治療、経過などに関する情報を集め、保管、整理、解析する仕組みのことです。
当院は宮崎県の地域がん診療連携拠点病院に指定されており、2008年より胃がん、大腸がん、肺がん、肝がん、乳がん、2009年より全部位のがん登録を開始し、がん医療の質の向上のため、国や地域のがん対策を立案・評価するために必要な情報を管理しています。
がん登録には、「院内がん登録」と「全国がん登録」があります。
1. 院内がん登録
「院内がん登録」は、国が指定するがん診療連携拠点病院等を中心に、全国約850病院で行われているもので、各施設でがんの診療を行ったすべての患者さんのデータを全国共通のルールに従って登録するものです。登録するデータは、がんの部位や進行の程度、診断の方法、治療の方法とその結果などの105項目があり、これらをデータベースに記録し保存しています。
次のことを目標とし、情報を利活用します
- 当院におけるがんの罹患、診療、転帰等の状況を的確に把握し、その結果を評価することで医療の質の向上を図る
- 国立がん研究センターにおける院内がん情報等の全国規模収集(匿名化情報の提出)に参加し、その情報を基にした統計等の結果から、他施設の評価と比較を行い当院のがん医療の実態把握を行う
- 当院や国立がん研究センターにおいて、院内がん情報等を適切に公表することにより、患者さんやご家族の病院選択に必要な情報を提供する
2. 全国がん登録
この制度は、都道府県・自治体単位で実施されてきた「地域がん登録」から、2016年1月に「全国がん登録」へ移行され、日本でがんと診断されたすべての人のデータを国で1つにまとめて集計・分析・管理しています。
登録するデータは「がん登録等の推進に関する法律」および関連政省令で規定される26項目があり、院内がん登録の項目に含まれているため、院内がん登録の項目から必要な情報だけを都道府県へ届出ています。
院内がん登録での個人情報
院内がん情報は、厳格に保護されなければならず、実務者その他の関係者は、患者さん本人等に対するがんの告知状況も踏まえ、その取扱いに関しては十分に留意します。
当院においても、「医療・介護関係事業者における個人情報の適切な取扱いのためのガイダンス」に準じて厳格に保護し、情報セキュリティに関する基本的な方針を定めています。
また、がん登録実務者は、個人情報や情報セキュリティ研修を受け、守秘義務を厳守しています。